熱帯魚・淡水魚

【アクアリウム】飼育には国への届けが必要、アジアアロワナの飼育方法と注意点

私は小型魚の飼育を主としているのですが、最近大型魚飼育にハマったのはアジアアロワナの優雅な姿に惹かれたからです。

アジアアロワナは最大90㎝ほどに成長する古代魚の仲間です。
凛とした雰囲気で他魚を寄せ付けない王者の風格はカッコ良いとしか表現できません。
人にも良く慣れ美しい色も魅力的です。
アロワナの魅力はアロワナでしか味わいないものが多いのです。

今回はアジアアロワナついてまとめてみたいと思います。

アジアアロワナの生態

アジアアロワナ(Scleropages formosus)は東南アジアの熱帯域に分布する、最大90cmに達する大型の淡水魚です。

同じアロワナ科の魚に共通していることですが、細長く左右に側扁した体型に、大きく光沢のある円鱗を覆われたその姿は、いかにも古代魚といった雰囲気でとても魅力的ですね。

下顎が大きくせり出した大きな口、体の後方で対となって長く連なる背鰭と臀鰭も特徴的ですが、アジアアロワナの、他のアロワナの仲間に比べても特に際立っている点は、その体色にあると言ってもいいでしょう。

アジアアロワナは複数の種に分割する説が提唱されるほどに体色の変異の幅が広く、最も一般的な個体群である青龍(グリーンアロワナ)が暗緑色から銀白色をしているのに対して、金属的な光沢の金色、更には赤色を強く帯びた個体群も存在します。特に赤色の発色が強い血紅龍(スーパーレッド)と呼ばれる個体群は、その華やかな体色からアジアアロワナの代表格として一般に広く知られています。

アジアアロワナの生息地は、森林や湿地の流れが穏やかな河川で、堆積した枯れ葉などからタンニンが染み出している、いわゆるブラックウォーターと呼ばれる水環境を好みます。

幼魚のうちは、水面に落ちた昆虫を主に捕食し、成長するに従ってより大きな獲物を狙うようになり、魚食性が強まってゆくようです。

増殖については、飼育下での観察により、数週間から数ヶ月間に渡る長い求愛の末にペアを形成し、雄親が口内保育を行うことが分かっています。雄親は、孵化後も7~8日間に渡って稚魚の面倒を見ます。
アジアアロワナの寿命は平均して約10年とされています。

アジアアロワナを飼育するには申請が必要

アジアアロワナは絶滅の可能性がある野生動物の中に含まれており、飼育するには国へ届けが必要です。

自然界に生息するワイルド個体は厳重に保護されているので輸入されることは有りません。日本で見かけるアジアアロワナは全て現地で養殖された個体です。
ファームの名前や血統によって種が分けられて販売されています。

アジアアロワナは養殖された個体でもCITES(ワシントン条約)で保護されています。
必ず国際希少野生動物種に関する届出を自然環境研究センターにしなければいけません。更新制度になっているので届け後も書類は大事に保管して下さい。

このようにアジアアロワナは非常に希少な熱帯魚です。
大きく成長する魚ですから飼育の際は覚悟を持って購入するようにして下さい。

観賞魚としての人気が高い反面、希少度が上がり、極めて高価な魚として知られるようになりました。
現在は、養殖技術の向上により、飼育下で増殖した個体が流通するようになりましたが、依然として高価な魚であることに変わりありません。

アジアアロワナの魅力

冒頭でも述べましたが、アジアアロワナの魅力は何と言ってもワイルドなフォルムと美しさです。

非常に頭の良い魚ですから飼育者を見分けて餌をねだる可愛い一面も持っています。
優雅に泳ぐ姿はアジアアロワナでしか味わえない魅力があります。

種類も豊富でレッド、ゴールド、グリーンなど価格に合わせて選ぶことが可能です。
体型も大高が出るものや口先が湾曲しているものなど様々です。
自分好みの魚を選ぶ楽しみも魅力の一つです。

アジアアロワナの種類

レッドアロワナ

紅龍やスーパーレッドの名前で販売されています。
アジアアロワナの中でも一番大きくなる種で70㎝を超える個体も目にします。
価格も最も高く金魚のように赤い個体は100万円以上の根が付くこともあります。
体高も出てガッチリとした体形に仕上がる個体が多いです。
最近はスプーンヘッドと呼ばれる口先が湾曲した個体が人気です。

ゴールドアロワナ

金龍、過背金龍などの名前で販売されています。
極上の個体は背中や頭のてっぺんまで金色に染まり金塊が泳いでいるように見えます。
少し神経質な面を持っており落ち着いた環境での飼育がお勧めです。
鱗が光の反射でブルーに輝く藍底過背金龍も人気です。

グリーンアロワナ

アジアアロワナの中では最も価格の安い種です。
一見地味に見えますが光が当たると美しいグリーンに輝きます。
カラフルさは無い物の独特のワイルドさが味わえます。
気性の荒い個体が多いので混泳には注意が必要です。

スマトラゴールデンアジアアロワナ

紅尾金龍の名前で販売されることが多いアジアアロワナです。
グリーンアロワナに次いで価格が安いので初心者にもお勧めです。
背中までは金色が上がりませんが鰭が赤く染まり独特の美しさを持っています。

この他にはパンジャールレッド、チタニウムゴールデンなどの種が販売されています。

アジアアロワナ飼育の注意すべき点

Ⅰ成長が早いため大きめの水槽を

アロワナは基本肉食で小魚・昆虫などを食べます。平均寿命も10年と長い年月を生きます。餌は人工のものでも食べますが、昆虫などを定期的に食べさせることをおススメします。

この魚は驚いたり餌を追う時にジャンプします。
特に幼魚のうちは注意が必要です。

また、成長が非常に早い魚です。
10cm程の稚魚が30cm超えるまで1年かかりません。
大きな水槽を準備する時間を与えてくれないのです。

アジアアロワナは環境が狭い所にいると、大きくなるのを拒み食事などを制限する習性があります。そうなってしまうと身体が小さいままだったり、奇形の原因となりますから注意が必要です。

体が柔らかそうに見えますが実は硬いです。
上手くUターン出来ない環境では目を怪我します。
体型に障害も発生しますから早めに広い水槽へ移動させる必要が有ります。

Ⅱ混泳には十分注意する

一番困るのが混泳です。
自分より下を泳ぐ混泳相手が気になって目垂れを起こすことがあります。

底溜まりの餌にも注意を

またアジアアロワナは肉食漁であり、動物質の餌を与えなければなりません。

生餌に加えて、冷凍餌、人工飼料、生肉が普及していますが、野生下では水面に落ちた獲物を狙う習性が強いため、底に沈んでしまった餌に反応してくれない場合、水質の悪化を避けるためにも早めに引き上げなければなりません。

アジアアロワナの飼育方法

Ⅰ飛び跳ね注意、水槽には蓋を

アジアアロワナは飼育自体は難しくありません。
ただし、飼育自体は簡単でも事故を起こしやすい魚です。
一番多いのが飛び出し事故です。

この魚を飼育する時は必ず水槽の蓋に重しを置いてください。
成魚になるとレンガ1つくらい簡単に弾き飛ばします。
出来れば飛び出し防止加工がされた蓋を使用して下さい。

特に幼魚のうちは臆病な一面も有りますから驚いてジャンプします。
ほんの僅かな隙間からでも飛び出るの注意して下さい。

Ⅱストレスを与えないよう水槽に工夫を

水槽は最終的に150㎝水槽が必要になります。
奥行きは60㎝あれば問題ありません。

小さい水槽ではストレスから尾びれの自切やエラめくれを起こします。
また、目が良い魚で動き回るものに興味を示します。

これは混泳魚だけでなく一緒に生活する人間も対象となります。
底に映るアロワナ自身の姿も良くありません。

自分より下で動くものばかり見る癖が付くと目垂れの原因となります。
その為、背面、底面に黒や白の板を張り付けた水槽がお勧めです。

Ⅲアロワナ同士の飼育は避ける

混泳相手に関してですがアロワナ同士は非常に難易度が高いです。
単体での飼育をおススメします。
少しでもパワーバランスが崩れると一晩でボロボロになります。
過密飼育で攻撃対象を絞れないようにするのが一番です。

しかし、いつどうなるか判りませんからセパレーターや予備水槽の準備をお勧めします。
アロワナ以外の魚に関してはあまり興味を示しません。

目垂れ防止の観点から出来るだけアロワナと泳ぐ場所が同じ魚を選んで下さい。
ポリプテルスのような底に居る魚よりパロットファイアーのような魚が向いています。
争って餌を食わせることで拒食症にもなりにくいです。

Ⅳアロワナ美しさを保つためにも水質にはこだわって

水質の変化にも過敏な反応をします。pHの調整だけはしっかりと行うようにしましょう。
アロワナの推奨pHは6~7です。適度なpHにしないとヒレがボロボロになるなど、せっかくの美しさが台無しになってしまいます。

水替えですが、最低でも週に1回1/4の水替えは必須です。水替えは一気にしてしまうとショックを起こしてしまう場合があるので、少しずつが良いです。
水温に関しては27~30℃が適正です。30℃を超えると弱ってしまうので夏場の水温には注意してください。

【こちらの淡水魚もおすすめです】

【アクアリウム】長寿淡水魚である小型プレコを飼育しよう。小型プレコの魅力について語ります。初心者にも飼いやすい小型プレコ。長寿淡水魚ですが、飼育方法を間違えると短命になってしまいます。この記事では小型プレコの飼育方法や成長記を公開しています。...

私のアジアアロワナ飼育での失敗談

アロワナのジャンプ力を甘くみていた・・

アロワナがジャンプすることは知っていました。
その為、フタにはレンガを並べ、更にライトも置いて万全の対策をしていました。

ある日、会社から帰宅して部屋の電気を点けて絶句です。
レンガもライトも弾き飛ばされて口先がボロボロになったアロワナが泳いでいます。

アロワナのジャンプ力を甘くみていました。まさかこんなにもジャンプ力があるとは・・・。

アロワナ自体が飛び出ていなかっただけでも救いでした。
ヒゲも切れて無残な姿です。

しかし、回復力の早い魚ですから半年ほどで綺麗に治りました。
改めて大型魚のパワーを思い知らされた思い出深い魚です。

それ以来、飛び出し防止加工のフタを必ず使用するようにしています。
フタには十分注意するようにしてください。

餌の与え方を失敗した

アジアアロワナの飼育に当たって最も注意しなければならないことは、給餌にあると言っても過言ではないでしょう。

アジアアロワナの餌自体は、生餌に限ってもアジアウキガエル、金魚、ミールワームなど様々ですが、多分に偏食のきらいがある魚で、特定の餌を気に入ると、他の餌を受けつけなくなってしまうことがあります。

特に人工飼料に1度餌付かせることに成功していても、後になって生餌を与えた場合、人工飼料を受けつけなくなることがありますが、これは野生下で生きた小動物を捕食している習性から、生きて動いている餌の方が、本能的な食欲を刺激されやすいのだと考えられます。

基本的に丈夫な魚ですが、安定的に餌付いてもらうためにも、安定的に供給できることを前提に、生餌メインの飼育を考えた方が良いでしょう。

最後に・・・

優雅な姿で人を魅了するアジアアロワナ。
ダイナミックな泳ぎと美しい姿は単独飼育でも見るものを圧倒します。

アジアアロワナは種類も多く、始めて飼育するなら他の種類と比べシルバーアロワナが飼育しやすいです。

高価な魚ですからじっくり単独飼育で美しく育て上げるのがピッタリだと思います。
その為には水温、pH管理、混泳、水槽のサイズなどストレスを溜めない飼育が必要です。

飼育は申請を行ったりと大変ですが、飼ったものにしか判らない魅力たっぷりの魚です。

自分の手で素晴らしい姿に仕上げるのも楽しみが味わえますよ。